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小児医療連載コラム “いざというときにあせらない”こどもの病気とケア

小児連載コラム『いざというときにあせらない こどもの病気とケア』

第4回 「“ママお腹痛い!” こどもが腹痛を訴えたとき、まず家でできること」

 

子どもの腹痛は、お医者さんでも診断に悩むことがあります。

 


夜腹痛が始まったときに

 

“ 朝まで様子を見ても問題ない腹痛 ” と

 

“ 一晩様子を見ると具合が悪くなる腹痛 ” が

 

ありますが、その見分けは簡単ではありません。

 


一つのポイントは

 


「腹痛以外でどんな症状があるのか」です。

 


例えば


「食欲がない」

「嘔吐している」

「下痢をしている」


という症状があれば胃腸炎の腹痛である可能性が高そうです。


「熱がある」

「右下腹部が痛い」


のであれば急性虫垂炎(盲腸)かもしれません。

 


しかし、


「食欲はあります」

「腹痛に波があります」


という腹痛の場合、便秘が腹痛の原因であることが多いのです。

 


腹痛を主訴に外来を受診し、診察の結果


「お子さんは便秘ですよ」


と言うと


「え?毎日排便がありますから違います!」


と時々言われますが、


便秘というのは食べる量と出る量のバランスが狂ったときに生じる病態であって、毎日コロコロ便を出すお子さんは便秘である可能性が高いのです。

 


僕が君津中央病院で小児科当直をしていた2010年4月から1年間に夜間腹痛を主訴に中央病院を受診したこども(15歳以下)は217人いましたが、そのうち結果として便秘が原因だったお子さんはなんと156人(71.9%)もいたのです。

(ちなみに急性虫垂炎は13人、腸重積症は7人でした。)

 


また腹痛の原因が便秘だったお子さんで一番年齢が高かったのは、中学3年生でした。

 


中学生になっても便秘でおなかが痛いのかどうか、自分ではわからないのです。

 


お子さんが腹痛を訴えた場合、食欲があって熱がなければ、まず自宅で浣腸をしてください。

それでも腹痛が改善しなければ受診するようにしましょう。

 


子育てに浣腸は必需品です!

 

 

 

医療法人社団育心会
やまだこどもクリニック 
院長 山田慎一

https://www.yamadakodomo-clinic.com/

 

※2020年4月24日掲載

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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